Three.js r84で何が変わったのか
2017/02/07
はじめに
皆さんこんにちは。肘の擦過傷から雑菌が入って水風船のように晴れてわりと大変なことになっていたあんどうです。そんなこんなでちょっと遅れましたが今月もThree.jsのr84のリリースノートをまとめます。
要点
小さい修正が大量に、という感じで特筆すべきものはないように思いました。たぶん今月はここで読むのを止めても大して困りません。
コードの変更点
ということで以下、r84のリリースノートの要約です。
バグフィックス
「初めてのThree.js 第二版」を訳しているときからいやこれバグだろと思っていたFogの挙動が(たぶん)修正されました。あの挙動のおかげでスクリーンショットが原著と同じにならなくてえらい苦労したことが昨日のことのように思い出されます。
- BufferAttribute
- clone()の不具合と、頂点配列の長さをチェックすべきとろこでインデックス配列の長さを使用している不具合が修正されました。(#10510、#10603)
- BufferGeometry
- copy()の不具合が修正されました。 (#10445)
- Geometry
- copy()の不具合が修正されました。 (#10514)
- GridHelper
- sizeパラメータを使用して線間距離を指定したときに線間が指定値の倍になる不具合が修正されました。 (#10570)
- ImageLoader
- セキュリティ状の問題でFileLoaderベースのImageLoaderがリバートされて古いImageLoaderに戻りました。 (#10439)
- WebGLRenderer
追加
- Box3
- バウンディングボックスとして使用されるBox3にexpandByObject()メソッドが追加され、境界を拡張できるようになりました。 (#10474)
- Font
- 改行がサポートされました。(#10476)
- Matrix4
- makeFrustum()がmakePerspective()に改名されました。 (#10375)
- Vector2
- fromAttribute()がfromBufferAttribute()に改名されました。 (#10412)
- Vector3
- Vector4
- fromAttribute()がfromBufferAttribute()に改名されました。 (#10412)
削除
- BinaryTextureLoader
- 以前DataTextureLoaderに改名されましたが互換性のために残っていたBinaryTextureLoaderがdeprecatedになりました。 (#10393)
- Curve
- create()がdeprecatedになりました。
- CurveUtils
- 削除されました。
- EventDispatcher
- apply()が削除されました。(#9597)
- Matrix3
- applyToBufferAttribute()が追加されたのでapplyToVector3Array()が削除されました。 (#10367)
- Matrix4
- applyToBufferAttribute()が追加されたのでapplyToVector3Array()が削除されました。 (#10367)
- Spline
- CatmullRomCurve3の導入によりdeprecatedになりました。 (#10415)
- SplineCurve3
- CatmullRomCurve3の導入によりdeprecatedになりました。 (#10397)
- WebGLRenderer
- 法線フラグメントシェーダーからgammaとpremultipliedAlphaが削除されました。 (#10543)
リファクタリング
- BoxGeometry
- なんやらいろいろ内部がリファクタリングされました。 (#10573、#10576)
- CircleGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- CylinderGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- EdgesGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10576)
- LatheGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- ParametricGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- PlaneGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- PolyhedronGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10576)
- RingGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- ShapeGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- TorusGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- TorusKnotGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10573)
- WireframeGeometry
- 内部構造がきれいになりました。 (#10576)
- Mesh
- raycast()が内部的にArrayではなくBufferAttributeを使用するようになりました。 (#10390)
- ObjectLoader
- 内部でJSON.parse()が失敗したときにonError()が呼ばれるようになりました。 (#9909)
- Sphere
- Box3とSphereの循環参照が解消されました。 (#10547)
Examples
既存のExamplesに対していろいろと修正や拡張はされているようですが、今回新しく追加されたExampleというものはないようです。
今月は(実際にはリリースノートに乗っているpullreq全部に一応目を通すので結構面倒くさいんですが)記事としては軽めでした。それではまた来月。
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